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あの時のあなたへ

先日(11/11)話した課題「アロマセラピーを仕事にしようと思ったきっかけ」
その友人に手紙を書きました。
ちょっと長くなりましたが、精油の不思議な力を知ったときのことを書いていますので、よろしければぜひ!



こんにちは。
最近は楽しんで暮らせてますか?
今日はあの時のあなたへ手紙を書こうと思います。

あなたは病気のことを、私に心配させまいと隠していましたね。
私に教えてくれたのは、手術が終わり、これから抗がん治療が始まる、という時でした。

薬の作用が強く出てしまう体質。
使える薬はどんどん減って行き、新しい薬を使っては苦しみ、つらさだけはどんどん増していく。
起きられない身体になっても、主治医は精神的なものだから、と言うだけ。
ついに精神科の受診を勧められました。

どんなにつらかったことか…
メールを受け取る私は、歯がゆいだけで何もしてあげられなかった。
副作用が強いのは私が変なのか?
病気にならなければ父親を施設に入れることもなかったのに。
と、自分を責めどんどん落ちていくあなた。

「誰か私を助けて」

あなたの文字を見て、私は心が苦しくなるばかりでした。
ついに、治療を続けられず退院したあなたは、
ある日「アロマを作って欲しい」と私に言いました。
こんな大変な時に、そんな大事なことに答えられるのか…
私には全く自信がありませんでした。

でも私を信じてそう言ってくれたあなたのために、私は一生懸命ブレンドを考えました。
少しでもあなたを助けてあげたい。
笑顔のあなたに戻って欲しい。

私は一滴一滴に全エネルギーと魂をこめました。
この精油にどれだけのことができるのかは分からない。
せめて、つらさをちょっと忘れる時間があればいい。
私は必死でした。

数日後、あなたからメールが届きました。
「嗅いでいたら、身体の中から力が湧いてくる感じ」

え?!
さらに少したって
「いつもは歩くとバタバタ音がするのに、音がしない!ってびっくりしてダンナが振り返った!」と言うのです。

え?!そんなことある??
嗅いだだけで?
私は半信半疑でした。
というか今でも不思議です。

しばらくして、アロマアナリーゼを受講したばかりの私に
「私受けてみたい」と言ってくれました。
あなたが選んだのは「ローズ」🌹
その中の女性は自分時間を気ままに楽しんでいる女性でした。
その頃あなたは信頼できる先生に出会い、新しい治療も始めました。

それからあなたはみるみる行動的になり、進んで人に会い「楽しもう!」という気持ちを一生懸命に追いかけました。
今まで、家族をサポートするのが自分の役割、自分の意志を抑えるのは当たり前と思っていたあなたは、自分を真ん中に置く時間をどんどん作っていきました。

そして今ではかつての笑顔を取り戻し
施設の父親を訪れながら、以前とは違う日常を送っています。


あなたは私に香りの偉大な力を教えてくれました。
あなたを満たし、新しい人生に導いてくれた「目に見えない力」

あの不思議な力はもちろん精油だけのものではなかったはずです。
けれど、香りをきっかけにあなたの何かが変わりました。
香りに受け入れられ、あなたの心は少しずつ緩んでいったのでしょうか。

言葉では説明できない「精油の目に見えない力」を知った私は、その大きな力を他の人にも感じさせてあげたいと思いました。
薬剤師として効果効能に興味があった私ですが、それとは違う「心に働きかける力」をこれからの自分の仕事にしたいと思いました。


香りは心に届く、それを必要としている人がいる。
それを私に教えてくれてありがとう。
故郷で信じて見守ってくれているあなたのために、思いを形にできるように頑張ります。
それが、これから私がやるべきことだと思うから。
これから先もずっとよろしくね。

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