長年調剤薬局で患者様と接するうちに薬では治せないものがあることを痛感し、
「自分の手で何かをしたい」、「治したいと思っている人の役に立てることはないだろうか」
と考えるようになりました。
その頃、離婚を機に新しい世界を知りたくなり一人訪れたバリ島で、
フランジパニの香りに出会いました。
その甘く華やかな香りは私を優しく受け入れ大きく包み込み、
心細さを和らげてくれました。
そして私の未来がワクワクするものだと思わせ、
新しいアロマセラピーの道へと導いてくれたのです。
そこから植物療法を学び、植物の偉大で優しい力を知りました。
これこそが私の手でできるものではないか、
心に届けられるものではないか、と意を決して退職し、
「香りやハーブを使って心に触れる仕事をしたい。あの時の自分を救ってあげたい。」
という思いでサロンをオープンしました。
「あの時」とは両親の看病で大変だった時。
家族のため自分を抑えただ目の前のことをこなすだけの毎日で、
いつも相手の判断に合わせ、それでも上手くいかない時は自分を責めるばかりでした。
そんな自分を変えたいと思いながらも、
本当の自分はどうしたいのかわからずにいました。
しかし、アロマセラピーやハーブを使う中で目に見えない力を知り、
自分を肯定してくれる場やアロマアナリーゼと出会ったことで徐々に自分を受け入れ肯定し、
心の奥に潜んでいた本当の自分に気づくことができました。
だから私はあの頃の私のように自分を抑えて生きている方々に、
香りやハーブで寄り添い力づけ、
本当の自分を見つけて人生を花開かせるお手伝いをしたいと思っています。
退職後はパート薬剤師と自宅サロンのダブルワークという形で
現場での薬学的な知識を活かしながらクライアントさんに向き合っております。
定年後、諸事情で四度転職するというハプニングもありましたが
現在も薬学的な見解と植物療法の両面からアプローチし
薬を飲んでいる方にもハーブや精油の提案をしております。
サロン名の「Deux Fils」とはフランス語で「二本の糸」という意味で、
あなたと私の糸で自分の人生という布を織り上げていく、という思いを込めています。
私と一緒にあなたの心の庭に芽吹いた芽を大きく育て、
あなただけの花を咲かせましょう。